製品案内

グリーンケミカル製品

ひまし油脂肪酸

ひまし油脂肪酸は、ひまし油を分解することで得られる脂肪酸で、脂肪酸組成はおよそ90%のリシノレイン酸を主成分に、少量のリノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、9,10-ジヒドロキシステアリン酸を有しております。

水添ひまし油(硬化ひまし油)

水添ひまし油とは、ひまし油に水素を添加したもので、飽和脂肪酸のトリグリセリドで、固く脆い白色フレーク状の高融点ワックスです。

油脂は不飽和結合(二重結合)を多く含むことで常温液体となりますが、水素を添加することで、酸化しにくく融点の高い一重結合(飽和結合)に変化させ、安定性を高めて常温で固体状にすることができます。

ヒマシ油の水素添加および分解によって主成分となる飽和脂肪酸が12-ヒドロキシステアリン酸です。

12-ヒドロキシステアリン酸は、皆さんの生活の中では、揚げ物を揚げた後の食用油に適量を添加し、加熱溶解後に冷却することでゲル化し廃棄を容易にするために用いられております。

12-ヒドロキシステアリン酸をアルコールにしたHSTOL(12-ヒドロキシステアリルアルコール)もございます。

セバシン酸誘導体

セバシン酸は、トウゴマの種子から得られるヒマシ油が主原料の直鎖ジカルボン酸です。

ひまし油を当社独自のアルカリ融解法により得られる炭素数10個から成る長鎖二塩基酸で、当社の長年の主力製品となっております。

セバシン酸エステル(DOS、DBS)は塩化ビニルをはじめ多くの樹脂の耐寒性可塑剤に使用され、また、6,10-ナイロン原料、ホットメルト接着剤、コンデンサ電解液、クーラント(不凍液)、水溶性工作油など、工業用製品原料として使用されております。植物原料のカーボンニュートラル製品としても近年注目されております。

また、セバシン酸を生産する際に、副産物として2-オクタノール、芒硝やグリセリンなどが発生します。

当社では、2-オクタノールでの製品のみならず、これを原料とした製品展開を行っております。

また、お客様からの誘導体の製造ご要望も常時承っております。

ひまし油オリゴマー

K-PON300シリーズは、ひまし油から得られる特殊な脂肪酸オリゴマーです。12-ヒドロキシステアリン酸を自己縮合させたK-PON300シリーズがございます。

ひまし油エステル

K-PONシリーズでは、ひまし油から得られるメチルエステルである100シリーズがございます。

また、K-PON300とポリエチレングリコールのエステルもございます。

その他、エステル製品の製造ご要望にもお応えいたしておりますので、お問い合わせください。

ライスワックス

精米後の米糠から採取する米ぬか油、採取後の残渣より抽出精製した天然の蝋で、当社グリーンケミカル事業の主軸製品の一つとなっております。

ライスワックスは、カルナバ蝋、キャンデリラ蝋に次いで硬いワックスで、融点が70~83℃と高く、カルナウバロウやキャンデリラロウほどではありませんが、他の油性原料に添加することで硬度を上げる機能が優れています。

インキ・トナー樹脂添加剤、靴墨、撥水剤、蝋燭(ろうそく)、チューインガムの可塑剤などに使用されます。

ライスブランワックスは、ベヘン酸(C₂₂)とリグノセリン酸(C₂₄)、水素添加ライスワックスは、パルミチン酸(C₁₆)とステアリン酸(C₁₈)が大部分を占めています。

アルコールの主成分はライスワックス・水素添加ライスワックスともにC₂₄-C₃₄(偶数)となっており、総合的に酸化安定性は極めて高い(酸化しにくい)ものとされています。

化粧品の添加剤として求められる性質に、硬度・温度安定性・光沢感がございます。

カルナウバロウやキャンデリラロウといったハードワックスの代替として口紅などスティック状製品の硬さ調整に使用されます。また蝋の特長である、油性原料の表面の光沢を増加により、口紅などスティック状製品に使用されます。

その他油脂製品

当社グリーンケミカル事業では、ひまし油のほかにも各種油脂の販売を行っております。

また、ひまし油の加工における副産物として、グリセリンや芒硝が発生しますが、こちらも精製し販売を行っております。

ファインケミカル製品

ファインケミカル製品

当社ファインケミカル事業では、長年の油脂製造で培った技術を活用し、高圧の水素化反応を事業の核として、各種有機合成反応および蒸留精製技術の組み合わせにより、ポリエステルやポリアミド、ウレタンなどの樹脂原料などの生産を行っております。

高級アルコール(二量化アルコール)製品

当社が長年培ってきたセバシン酸の生産における要素技術である「アルカリフュージョン技術」を活用し、2量化アルコールおよびその誘導体の製造を行っております。化粧品、潤滑油、界面活性剤の原料として使用されております。

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